みなさん、こんにちは。gozenのリーダー島崎ともよです。不定期ですが、食に通ずるコラムを書いています。全文はメンバーシップの方のみに公開しておりますのでご了承ください。

今日は「オリーブオイル」について書いてみます。

普段から「油、油!」とレッスンで注意喚起していますが、なぜなのか?

それは、人体の重要な臓器のほとんどは油からできていて、ホルモン物質の原材料となるっているのも、実は油だからです。私のレシピでは酸化しにくいココナッツオイル(無香料)やバターがよく出てきますが、体にとって良質な油を取り入れるために選択しています。

では、オリーブオイルはどうなのか?

そもそも、オリーブオイルと聞くと、それだけで「良さそう!健康そう!安心!」みたいにイメージする方が多いと思います。でも、実はオリーブオイルって酸化しやすい油に分類されていますし、なかなか知られてはいない気をつけるべきことが結構あるのです。

以前のコラムでも書きましたが、「はちみつ」を一括りにいいとは言えないというのと、全く一緒の話です。オリーブオイルソムリエ&専門店で働いている知人にインタビューしましたので、ぜひオリーブオイル選びや日々の使い方の参考にしてみてください。

オリーブオイルにもいろいろ種類がある

まずはオリーブオイルの種類から。ざっくり分けると、エクストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルに分けられます。

違いはその製法。

エクストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実をしぼっただけのオイルで、酸度は0.8%。香りや成分の基準を満たした一部の高品質のものをさします。いわゆるオリーブの実のフレッシュジュースなので、オリーブの実に含まれる天然成分の香りや味わいをそのまま楽しむことができます(品種や産地によってクセがある)

エクストラバージンオリーブオイルよりも一ランク品質が落ちたものを、バージンオリーブオイル(酸度1%以上)と分類します。絞る前のオリーブの実の傷みなどが原因で、エクストラバージンの酸度基準値に満たなかったもので作られます。

一方で、ピュアオリーブオイル(日本だけの呼び名なので、海外ではシンプルにオリーブオイルと表記されています)は、しぼったオイルを精製して、香りや味のない状態にしたもの。ピュアと聞くと一見よさそうに聞こえるのですが、化学的に精製したオイルなのです。ただし、油としての成分が変わるわけではありません。

油は温度変化に弱い

オリーブオイルに限ったことではありませんが、一般的に油脂は、空気中の酸素分子と反応して酸化するという特徴があります。油脂は酸化することで、色や味が変化するだけでなく、栄養価が低下したり「過酸化脂質」という悪い油に変化すると言われています。過酸化脂質とは、 酸化された脂質の総称で、がんや老化・動脈硬化などを引き起こすとされる体にとって有毒となる物質です。

油脂の酸化は、熱によって促進され、一般的に温度が10℃上がると油の酸化反応は約2倍早くなります。炒め物や揚げ物では、油の温度は150~200℃近くと高温まで上がるので、それだけで酸化しやすくなるわけですね。

オリーブオイルは、エクストラバージンやピュアに限らず、酸化しやすい部類の油なので、注意は必要です。